透明がとおりすぎる

novel By pegasasudon

透明がとおりすぎた

 

まるで風のように

 

すーっとだ

 

その風がさらっていってしまった

 

なにもかもだ

 

けれど、すがすがしく

 

むしろ重みのましたような

 

透明がはこんでくれた

 

においも

 

すーっとしている気がする

 

清涼感を

 

そのまま吐き出したくなる

 

艶のある丁寧な木の絵から

 

ドス黒い赤茶のレンガまで

 

どこか爽快感が

 

そうか

 

この感じか

 

きっと

 

夢中

 

部屋干しのTシャツも笑った


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