ゆれるハ

novel By pegasasudon

雨が降っているので、葉がゆれる

 

風が吹いているので、葉がゆれる

 

あめのおと

かぜのおと

自分のこと

 

点が点であり線は線であるとして

 

一瞬の積み重ねを感じている

 

あめをみるとあめが地面に着いて小さくはずむことを想像する

 

どれぐらいはずむのかを考えているあいだに

 

順番を待つあめが列をなす

 

みどりと一言でいっても

 

黄色のようなみどりもあるし

 

青色のようなみどりもある

 

今日は、そのようなみどりが見える

 

 

心に住み着いた赤色というのは

結局のところ血であって

滞ることなく今日も身体を巡ってくれていることから

悪い奴じゃなさそうだ

 

であるならば

目の前の人の赤色というものも

目の前のみどりというものも

一瞬というものも

 


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