だす

novel By pega

だす

いや、出してみる。

 

今ここには何もない。

というより

ある。

 

ありすぎてよく分からない状態

ぎゅうぎゅうに詰まっていて

何が何やら分からない

 

くしゃくしゃと丸めた紙をバケツに詰め込んだようだ

そして今、その底にいる

 

あるのだが

ない

 

この状態から出す

 

これは、本を読んだからに過ぎない

で、なければ、降りてくる発想に甘えることになる

 

例えば、黄色いイナズマが見えれば、そこから雨宿りするストーリーができる

 

ちがう

それだけではない

 

ではそこから何点出せるのか

わたしは、どこまで出せるのか

 

脳を雑巾のように絞りこむ作業は、絞れば絞るほど、出なくなる

 

ここから出す

 

 

つまり、経験というものが

全てを優位に立たせてくれるのであれば

 

人というものは、ちっぽけであり

色というのは、わたし達を何度も助け

言葉は、熟成させる

 

ひとつ

で、出来上がるものが少ないもので

このような結果もまぁまぁ仕方がないとして

 

わたし達の

出す

というものは

 

人の気持ち良さ

操作されているような

生きた心地がする


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