うっすらと黄色から橙色に染まる
上から緑色が迫ってくる
「・・・・」
草木がざわめいている
けど聞こえない
「なんで?」
「ごめん。」
「なんでよ」
「ごめん。」
積み重なった思い出が
簡単には作り上げられない思い出が
もろく
もろく
「バカじゃん。」
「ごめん。」
こみ上げるものを抑えて
空を見る
いままでが
いままでが
押し寄せてくる
桜が
海が
紅葉が
雪が
涙を誘う
「さようならありがと。」