苦し紛れの五月

novel By pega

寝転ぶと壁は、昼が弱まった色になる

カーテンが耐えてくれた日差しは去り

冷えた風を感じるようになる。

 

いまはね

すこしだけ

みんな

おうちにいる。

 

何も知らない人ですら科学を口走る余裕が、今はない。

まるで裸で外に放られたよう。

 

当たり前が当たり前じゃなくなるから、海へ投げた便箋は月へ届くと思ってしまう

宅配業者はなにになるだろう

 

今は家へ放り込まれたかんじ。

 

家事が進むよ。

ランニングもした。

ヨガもした。

 

そんなこんなの一日に、

景色が、風が、音が、水が、せかいが。

 

 

 

 

 

まるで気持ちいいんだ


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pega