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深夜の響

深い黒がたちまち辺りを照らしました。

 

まるで井戸の底のように

立ってどうしようもない感覚です。

 

呼吸が反響して

心臓がリズムを崩します。

 

ここにいたら

いつも地震が起こっています。

 

脳が揺れるのです。

 

セミの声も

雪の声も

妹の声も

 

ここまで届きません。

 

避けるように歩んできました。

まるで嫌っていました。

 

自分が壊されるようで怖かったのです。

 

159cmが

風船のように

縮んでいくのを

恐れていたのです。

 

空に浮かぶ星に笑顔を振りまけなくなったのは

その必要が無いから

こんな私を誰も愛してはくれないでしょう。

 

そんなことをひょんと考えついた途端

 

気づけばここにいるのです。

 

汗が手にじわっと広がる

この感覚

冷えていて

風もない

ただここは冷たい

湿気が

ひとつひとつ

中へ入ってきて

冷やすのです。

 

暗く深く浅ましく擬態し純粋な汚れが身を焦がします。

 

助けてくれる

 

そんな希望の声に対して

耳を塞いでしまう。

 

光が

まっすぐな光が

私をどんどん下へ下へと追いやります。

 

小石を蹴って

耳を犯しつづけようと思うのです。